https://aws.amazon.com/jp/ec2/
Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)は、Amazonが提供する仮想サーバです。
Cloud9を利用するときも、自分でサーバを設置しない場合は、この仮想サーバにインスタンスを立ち上げて利用します。
このサービスの課金額の計算方法と、1年間の無料枠の考え方をまとめたいと思います。
料金について
https://aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/
料金については、こちらのURLにまとまっていますが、その中でも本格的に使わない場合は、使った分だけ課金される「オンデマンド」の料金になります。
本格的に本番サーバとして検討されている方は、「リザーブドインスタンス」などの他の項目の料金を見てみて下さい。
オンデマンド料金について
https://aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/on-demand/
オンデマンドの料金は、こちらのURLにまとまっています。
様々な用意された性能の中から自分で選んだ性能にすることが出来ます。
低性能(安価) <=> 高性能(高価)になりますので、
必要最小限の構成を選択するようにしましょう。
単価は、1時間単位で表示されているが課金は1秒単位(ただし最小は60秒)
先のURLに表示されている単価は1時間利用した場合の単価になります。
例えば、「t2.micro (1CPU / メモリ 1G)」の場合、 0.0116USD/時間が単価となります。
このインスタンスを15分利用した場合は、
0.0116 USD / 3600秒 = 0.00000322… USD (0.0003866…円) / 秒
0.00000322… USD * (15 * 60) 秒 = 0.0029 USD (約0.35円)
という計算になります。
ただし、最小は60秒のようなので、1秒でも60秒分は課金されます。 (61秒なら61秒分でOK)
課金は、インスタンス毎にされるので複数インスタンス立ち上げる場合は注意
EC2の利用料は1インスタンス当たり利用している時間分課金されるので、複数インスタンス立ち上げると2倍、3倍と料金がかかります。
例えば「 t2.micro」をインスタンスaが1/1-1/20、インスタンスbが1/15-1/30の間立ち上げていたとします。
すると、
インスタンスa 0.0116 USD * (20 * 24) 時間 = 5.568 USD (約669 円)
インスタンスb 0.0116 USD * (15 * 24) 時間 = 4.176 USD (約502 円)
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合計 9.744 USD (約1170 円)
このようにどちらも別々に課金されるので注意して下さい。
特にCloud9は、Environmentを開くとインスタンスが立ち上がります。
複数ウィンドウで色々なEnvironmentを開いたりすると裏でインスタンスが複数立ち上がっているので、思わぬ課金額になるかも知れません。
また、ブラウザを閉じてもインスタンスがその瞬間落ちるわけではありません。
最短で30分経ったら自動で落とす設定を行うことが出来ますので、その設定を行っておきましょう。
1年間の無料枠 月750時間 (t2.micro) あり
https://aws.amazon.com/jp/ec2/?ft=n
AWS の無料利用枠には毎月 750 時間分の Linux および Windows の t2.micro インスタンスが含まれます(1 年間)。無料利用枠内に抑えるには、EC2 マイクロインスタンスのみを使用してください。
AWSに登録してから1年間は、月750時間の無料枠があります。
31日としても、24 * 31 = 744 時間 なのですが、先程挙げた例のように複数インスタンス立ち上げると一気に2倍、3倍と消費されてしまうので注意して下さい。
先程の例だと20*24=480時間と15*24=360時間の合計840時間から750時間(無料枠)を引いた90時間分がその月の課金対象時間になります。
あと、無料の対象はt2.mircroの構成だけになりますので、他の構成の場合は無料枠は使われず直課金されます。
自動で落とす設定も完璧じゃない?
先程Cloud9で自動で落とす設定があると書きましたが、私が試しているときに2インスタンスが3日程ずーっと立ち上がっていたことがありました。
Cloud9でEnvironmentを作っては壊してを繰り返して、そのうちうまくいったEnvironmentは残しておきました。
その操作の中で、残したEnvironmentのインスタンスが2つ落ちてなく無料枠がごそっと使われてしまいました。(無料枠を気にして見ていたので気がついた。)
無料枠がどの程度使われているか、請求がどの程度になるかを見る方法も合わせて紹介しておきます。
ルートアカウントでAWSマネジメントコンソールにログイン
https://aws.amazon.com/jp/console/
請求は、ルートアカウントでしか見ることが出来ないようですので、ルートアカウントでログインして下さい。
ASW マネジメントコンソールのサービス検索ボックスに「請求」と入れて、表示されるポップアップをクリックします。
請求情報とコスト管理ダッシュボードの下の方に使用状況別の上位無料利用枠サービスという表示があるので、そこにある「Amazon Elastic Compute Cloud」の「750 hours of Amazon EC2 Linux t2.micro instance usage」の欄がそれにあたります。
下記の場合、25.54% (191.52時間利用済み)ということになります。
また、「すべて表示」のボタンを押せば使用率TOP5以降も見ることが出来ますし、「
今月の終わりまでの予想使用状況」という、そのままのペースで使うとどれだけ消費されるかも見ることが出来ます。
ここが100%を超えている場合は、月末までそのまま使うと課金される可能性が高いということになりますので、無料で使いたい場合は消費を抑えるようにして下さい。
以上が、EC2の簡単な課金の仕組みになります。
Cloud9だけを使うのであれば、そこまで高額の課金になることは無いと思いますが
一応課金される可能性がある以上、少しは仕組みを理解しておく方が良いかなと思います。